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理系パパの育児学

理系脳の育児学

おしゃぶりって使って良いの?医学的見解を説明します。

発育について

赤ちゃんを泣き止ませるためのおしゃぶりはアリか?ナシか?

 

子供の夜泣きが激しい。寝ぐずりがキツイ。妻の精神的な疲弊は常にマックスだろう。母乳さえ僕が出せれば、そう思うパパさんも少なくないと思う。しかし、性別の壁は今日の医学の進歩により超えられないものは減ってきているが依然まだ残っている。ミルクあげれば子供は泣き止むが、これは反射で与えれば与えるだけ飲み続けるものらしい。ミルク飲ませようかというと妻にいつも怒られる。短絡的に物事を考えるなと。

しかし、疲弊していく妻をみるのはやはり辛い。あまりに見かねておしゃぶりってどうかな?と妻に提案したら、歯並びが悪くなる!と鬼のような形相でにらまれた。おそらく、妻の知識はインターネットか育児本だろう。しかし、それが本当か?まことしやか都市伝説か?そこだけは白黒はっきりさせて、もし、最終兵器として使用できるものであれば、検討してもいいだろうと医学論文を引いてみた。

おしゃぶりの使用率は8割

保育園で3歳未満のママさんを対象に調査したデータでは約8割がおしゃぶりを使用していることがわかりました。混合栄養で育児をされているママさんのの使用率が最も高く、母乳育児の母親も、一度でも使用したことがあるものが5割を占めていました。


参考文献
三歳未満児のおしゃぶり使用の実態調査(会議録)
Author:矢澤 直子(白鳳女子短期大学 専攻科助産学専攻), 岩谷 久美子
Source: 母性衛生 (0388-1512)50巻3号 Page165(2009.09)

 

おしゃぶりは何歳くらいまで使われる?

「年齢別にみた各種吸啜行動の発現率」によると、おしゃぶりの使用は3歳になると急激に減少する。と報告されています。

おしゃぶりを使用することのメリット

おしゃぶりを使用することのメリットは精神的安定、簡単に泣き止む、静かになる、入眠がスムース、母親の子育てのストレスが減るなどがあります。おしゃぶりの宣伝に使用されている「鼻呼吸や舌や顎の発達を促進する」は現時点では学問的に検証されていないので注意が必要です。

おしゃぶりについての考え方|日本小児歯科学会

 

おしゃぶりでかみ合わせが悪くなるのは事実のようです。

おしゃぶりを使用している子どもは、使用していない小児と比較して上顎前突、開咬および乳臼歯交叉咬合の発現率が極めて高いことが分かっています。しかし、2歳ころまでに止めると噛み合わせの異常は改善しやすいとされています。しかし、乳臼歯が生え揃う2歳半、さらに3歳過ぎまでおしゃぶりを使用していると噛み合わせの異常が残ってしまう可能性が高くなります。

おしゃぶりについての考え方|日本小児歯科学会

乳児突然死症候群の予防になる

2005年にアメリカ小児科学会は乳児突然死症候群予防の対策として、おしゃぶりの使用を推奨する提言を行いました。おしゃぶりが乳児突然死症候群を減少させるメカニズムは、明らかにはなっていませんが、おしゃぶり使用が舌による気道閉塞を防ぐ、うつ伏せ寝が減る、おしゃぶりを使っている赤ちゃんは睡眠中の覚醒反応が起こりやすくなることなどが考えられています。

口呼吸とおしゃぶり

乳児突然死症候群は赤ちゃんが口呼吸を維持できるかどうかが関係しています。口呼吸の安定性に関して、おしゃぶりが有利なようです。
 20名の健康な新生児(日輪2~5)を対象として、安静時に口呼吸を開始したら90秒間鼻を閉塞し、口呼吸をさせた研究ではおしゃぶり使用時の方が、鼻呼吸をできない状態にしても上気道の閉塞症状を認めなかったと報告されています。これは,おしゃぶりが舌を下方に押しやるため、舌と口蓋の間を空気が流れやすくなるためと考えられます。

寝かしつけにおしゃぶりは重要 

おしゃぶりは、入眠後平均11分で児の口から落ちるといわれています。眠るとはじめのnon-REM睡眠と関連して上気道の筋肉の緊張が低下し、覚醒反応が低下します。おしゃぶりによる気道確保作用は入眠後のその時期に重要と推測考えられています。おしゃぶりを入眠時のみに使用することで、懸念される癖としておしゃぶりすることも防ぐことができるのではないでしょうか?

学習との関連性はまだ明らかにはなっていません

5-6か月以降の乳児はなんでも口ヘもっていっていきます。これは目と手の協調運動の学習とともに、いろいろのものをしゃぶって形や味、性状を学習します。おしゃぶりを使用していると手で掴んでも口ヘ持っていくことができず、このような学習の機会が奪われることになりかねません。(これについては科学的な比較はありませんでした。)親の働きかけに対する声出しや、自分からの声出しもできません。

おしゃぶりは一度使用すると便利なので長時間使用することが我々親は多いと思います。しかし、おしゃぶりをすることで発達に必要なこのような機会が失われることは頭にとどめておくべきことだと思います。

参考文献

乳幼児突然死症候群とおしゃぶり(解説)
水野 克己(昭和大学 小児科)
Medical Technology (0389-1887)34巻11号 Page1105-1106(2006.11)

 

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