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理系パパの育児学

理系脳の育児学

指しゃぶりってやめさせたほうがいいの?理由などまとめておきます。

発育について

指しゃぶりがはじまった

生後もうすぐ3か月息子の指しゃぶりが始まった。しかも、結構いい音を鳴らす。なんか、指しゃぶりはよくないという意見があったり、安心するみたいだからいいという意見があったりいろいろ分かれていたので勉強したので纏めます。

指しゃぶりの頻度

指しゃぶりは20%から30%の赤ちゃんにみられる一般的な赤ちゃんの行動です。しかし、しつけ、口腔ケア、心理学など様々な見地からこれをやめさせるべきか、続けさせるべきかは議論されていました。

指しゃぶりはいつから?

実は、指しゃぶりが始まるのはママさんのお腹の中にいるころからはじまります。胎生15~20週頃から胎児が指をしゃぶる様子がよく観察されます。これは、口と手指の感覚と吸畷に必要な筋肉や大脳皮質運動野の発達が促される、ミルクを飲む哺乳機能を獲得する過程です。

そして、生後2、3か月以降には、遊び飲みや指しゃぶりに代表される、栄養摂取を口的としない吸畷行動(指しゃぶり)が始まります。

指しゃぶりは発達過程で必要な行為です。

指しゃぶりにより赤ちゃんの脳内にβ一エンドルフィンが生成され、赤ちゃんは深い安心感を得ます。乳児の指しゃぶりは、離乳に欠かせない口腔の原始反射の減衰や過敏の脱感作にも貢献する合理的な行動です。赤ちゃんの指しゃぶりを観察すると、はじめは握ったまま口に入れていたのが、次第に特定の指を吸うようになります。これは鋭敏な口の中で指を察知しながら、個々の指の感覚と運動が分化していく過程です。

指の運動機能が分化すると、指差し行動も可能になります。自他の区別が曖昧で言葉や抽象概念をまだもたない時期に、自己とは別の対象を指差して、意識との符合や保護者との共感に目覚める過程となります。また、物を把持することや指で数えるにも5本の指の分化は不可欠です。このように赤ちゃんの指しゃぶりは、口の働きだけでなく指の感覚・運動機能、さらには心と行動の発達にも貢献する行動です。

しかし、発育に伴って世界が拡がると、さまざまな活動からの刺激や満足感により吸畷への渇望は次第に減退し、幼児期後半には大半の子どもは指しゃぶりを自発的に止めてしまいます。こうした背景から、3歳までの指しゃぶりは正常な行動と考えられています。

4歳以降の指しゃぶりは口腔の発達に悪影響を及ぼします。

 4歳以降も指しゃぶりが続くといわゆる‘‘習癖”と判断します。種々の口腔機能の発達と歯列や顎顔面の成長には相互関係があり、指しゃぶりも続いてしまうと、歯列や口腔周囲の姿勢・協調運動への影響が出てきます。ただし、4歳までに指しゃぶりを止めると、これらの問題の自発的な改善が期待できます。

やめさせ方にも工夫が必要

こうした心配があるなら早くから止めさせたいのがママさんたちの本音でしょうが、指を吸っていたい子どもの思いへの配慮は不可欠です。幼児期から学童期までの心理発達過程で、自律性/恥(ためらい)→自主性/罪悪感→勤勉さ/劣等感と、相反する課題に順次対峙しながら、子どもはバランスのとれた心理発達を遂げていきます。課題を乗り越えるためには、親・家族や周囲の大人・友達との相互関係が重要です。習癖に関連する心理的影響も.この相互関係を介してもたらされます。

たとえば、指しゃぶりを恥ずかしいことと周囲も本人もとらえていながら止められないのなら、荒恥心・罪悪感・劣等感という否定的な心理的課題ばかりが強化されてしまいます。

やめたい強い動機がなければ、習癖は止められません。また、無理に止めさせて別の習癖に置換することもあります、長期的には種々の問題につながる指しゃぶりでも、すぐに生活機能に支障をきたす訳ではありません、子どもが自分を客観的に見つめ、主体的に問題解決の行動を起こすための育児や支援がお勧めです。

例えば「指を吸っていたから、上手におっぱいが吸えたんだね」「私もきみの指を吸ってみようかな」「私のも吸ってみる?」といったアプローチが、驚くほど効果的です。「あるがままの自分が保護者に受容されている」という安心感が、あらたな体験を通じた満足感を強化します。大切なのは、大人の善悪の判断を子どもに押し付けるのではなく、主体的判断が生まれるのを待つことです。

まとめ

  • 指しゃぶりは発達過程で必要
  • 3歳までは問題ないけどそれ以降も続くと歯の異常が出る可能性がある
  • やめさせるときは強制的にやめさせるのはよくない

勉強した論文

【口から育つこころと身体】 ゆびしゃぶりを止めないとどうなるの?(解説/特集)
佐々木 洋(UTAKA DENTAL OFFICE佐々木歯科)
チャイルド ヘルス (1344-3151)17巻12号 Page851-854(2014.12)