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【皮膚科医監修】乳児湿疹(乳児脂漏性皮膚炎)について

病気について

乳児湿疹って何ぞや?

乳児湿疹はほとんどの赤ちゃんに出てくる皮膚症状ですが、ほっときゃ治ると周りからアドバイスされることが多いです。そこで今回は、乳児湿疹はなぜ起こるのか?なんで自然に治るのか?について勉強したのでまとめました。

乳幼児の皮膚の特徴は?

生後1か月ごろから一過性の性ホルモンの影響で一時的に皮脂の分泌が過剰になります。その結果、乳児湿疹(乳児脂漏性皮膚炎)がおこります。生後5か月ごろから急激に皮脂の量が減ってきて生涯で最も皮脂分泌が少なく、乾燥しやすい時期が来ます。この原因の一つはセラミドなどの角質細胞間脂質が少ないためと言われていて、そのために十分な保湿機能や皮膚のバリア機能が発揮することができなくなります。

構造にも特徴があり、子供の皮膚は、表皮の厚みが半分くらいです。そういう点からも子供の皮膚はデリケートなものです。しかし、汗を出す汗腺の数は大人と同じです。そのため、大人に比べてあせもや汗によるアトピー性皮膚炎の悪化などスキントラブルが起きます。

乳児湿疹って何?

乳児湿疹は、生後間もなく出現する頭、顔、擦れる部位などにでてくる湿疹の総称です。その中で最も多くの割合を占めるのが乳児脂漏性皮膚炎です。

乳児湿疹(乳児脂漏性皮膚炎)の原因は?

乳児湿疹(乳児脂漏性皮膚炎)は一過性の皮脂分泌の増加により起こります。皮脂の分泌は男性ホルモンの影響を受けます。生まれたばかりの赤ちゃんはママさんからもらったテストステロンとジヒドロテストステロン(男性はげAGAの原因となるホルモンです)があります、また赤ちゃん自身の副腎という臓器からジヒドロテストステロンの産生が増加することが分かっています。それに伴って、皮脂のなかのトリグリセリドという成分が皮膚の表面の常在菌によって分解されます。その分解産物である遊離脂肪酸が皮膚に刺激を与えることが原因と言われています。また、マラセチア菌などの真菌の関与も指摘されています。

スキンケアの仕方

かさぶたの取り方

黄色いかさぶたが付くことがあります。そこにはベビーオイルやツバキ油、オリーブオイル(病院で処方してもらえます)などを沐浴30分前にぬってから丁寧に洗うと取れやすいです。また、一度ですべてをとるのではなく毎日コツコツ、少しずつ洗うのがいいと言われています。無理やりはがすと、皮膚のただれている部分が出てきてしまいまたかさぶたができてしまいます。

すすぎのやり方

すすぎのやり方は特別なことは必要ありません。後頭部を支えながら、耳たぶを指で押さえてふたをして、頭皮全体を軽くマッサージするようにいつものように洗えばいいです。拭き方にはコツがあってごしごしこするのではなく、乾いたタオルで水気を吸い取るように押し拭きすることです。そのあと保湿をしてあげましょう。

乳児湿疹(乳児脂漏性皮膚炎)で処方される外用剤の種類

ステロイド軟こう

赤みを抑える薬です。5段階ありますがおそらく処方されるのは下から2番目のアルメタ軟膏、キンダベート軟膏、ロコイドクリームあたりだと思われます。炎症が目立つ赤い部位を中心に1日2回ぬりましょう。副作用などを気にされるママさんは多いと思いますが、強さと期間を間違えなければ副作用はまず起きませんのでお医者さんの指示に従って塗りましょう。

非ステロイド軟こう

アズノール軟膏などが処方されることが多いです。ステロイドに比べると赤みを抑える力は弱いです。軽症の部位であれば十分効果が期待できます。

抗真菌剤

水虫の薬が出されれ時があります。乳児湿疹に水虫??って思われる方は多いと思われますが、乳児湿疹(乳児脂漏性皮膚炎)は真菌であるマラセチア菌が関係しているといわれているので処方されることがあります。塗り方は通常1日1回です。

オリブ油

速水もこみちかよ!と思うかもしれませんが、オリブ油を頑固なかさぶたに塗って30分してから洗い流すという方法はかなり効きます。間違っても食用のものを使わないようにしてくださいね。

参考にした論文

【スキンケア-乳幼児から高齢者まで-】 乳幼児のスキンケア(解説/特集)
馬場 直子(神奈川県立こども医療センター 皮膚科)

 Derma. (1343-0831)210号 Page1-7(2013.10)