読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

理系パパの育児学

理系脳の育児学

【アレルギー専門医監修】牛乳アレルギーについて

アレルギーについて

ミルクアレルギーの子供が増えているという話を小児科の先生に聞きました。うちの子も生後2ヶ月で下痢を少ししていた時に、下痢の原因に牛乳アレルギーかもしれないと小児科の先生に言われた事があって、色々心配になり調べました。そこで今回は牛乳アレルギーについて勉強しましたのでまとめておきます。

f:id:tmura3:20170126170914j:plain

 

牛乳アレルギーはどれくらいの割合?

牛乳アレルギーは小児のアレルギーの約15%を占め、卵に続いて第2位のアレルギー物質です。報告により差がありますが、3歳までに約半分が自然治癒するとされています。

牛乳アレルギーの原因物質

牛乳中には3~4%程度のタンパク質が含まれています。その約80%は不溶性タンパク質であるカゼインです。残りは、乳清タンパク質(筋トレなどで有名なホエイプロテインというものです。)とよばれる水溶性タンパク質です。カゼインは数種類のカゼインがあります。牛乳が白く見えるのはカゼインミセルに光が反射するためです。

乳清タンパク質にはα一ラクトアルブミン、β一ラクトグロブリン、血清アルブミン、免疫グロブリンなどが含まれています。牛乳タンパク質の中で、80%を占めるカゼインと10%を占めるβ一ラクトグロブリンがアレルギーの原因物質になることが多いです。

カゼイン

卵のオボムコイドなどは加熱により変性してアレルギーは起きにくくなりますが、カゼインは、加熱による影響を受けにくく、100℃以下の加熱では凝集も変性も起こりません。しかし、ペプシンという酵素で失活します。

β一ラクトグロブリン

β一ラクトグロブリンは、球状タンパク質でアレルゲン性が強いと考えられています。しかし、72.8℃の加熱により変性しアレルギーは起きにくくなります。また、β一ラクトグロブリンは小麦による不溶化が起こるため、パンや焼き菓子中のβ一ラクトグロブリンの抗原性は低下しているのでアレルギーは起きにくいとされています。

牛乳アレルギーの検査方法

牛乳アレルギーを検査する方法は

  • 血液検査
  • 皮膚テスト
  • 経口チャレンジテスト

などがあります。血液検査は生後2から3か月の時は陽性になりにくいことが分かっています。確定診断は、腕にプリック針を押し付けてその上に牛乳アレルギー検査試薬を落とすプリックテストで確定診断を行います。

牛乳の除去って可能?

牛乳除去に伴うカルシウムの摂取不足には要注意です。牛乳アレルゲン除去粉乳は加水分解乳あるいはアミノ酸乳であるが,分子量や味が製品により異なります。アレルギー反応を起こしにくいところまで低分子化されていますが、まれに症状を誘発することがあります。アレルギー症状の重篤さにより使い分ける必要があります。また、牛乳アレルゲン除去調製粉乳にはビオチンが含まれないため、離乳食開始前で牛乳アレルゲン除去調製粉乳だけを摂取する場合は、ビオチンが欠乏することもありますので注意が必要です。

 調理法によってアレルギーは起きにくくなる?

カゼインは、加熱による変性がおこらないため、微量に混じった牛乳タンパク質が調理後もそのまま残り症状を誘発することがあります。
カゼインは消化酵素により加水分解され、アレルギーがおきにくくなります。しかし、耐性獲得ができたと思われる場合でも、運動や入浴など消化が不十分になる状況では注意が必要です。

誤解しやすい表記

牛乳は、加工品に使われることが多い食品です。正しい読み方を知らないと制限が過剰になってしまったりと色々と不都合が起きがちですので、間違えやすいものをまとめておきます。

  • 乳糖
    牛乳中に存在するガラクトースとグルコースが結合した二糖類です。牛乳を原材料として作られるため、極微量の牛乳タンパクが検出されます。特定加工食品に指定されており,食品表示欄に表示されています。
  • ホエイ
    牛乳から乳脂肪やカゼインを除いた水溶液で,β一ラクトグロブリンなどのタンパク質を含む、酸で固めたときに残る液体部分(乳清)です。「ホエイパウダー(乳)」のように表示される。
  • カゼイン
    牛乳タンパク質の80%を占める牛乳のおもなタンパク質加熱や調理による低アレルゲンかが期待できないので混入に注意が必要です。消化酵素による加水分解を受けやすいのが特徴です。「カゼインナトリウム(乳)」のように表示されます。
  • 乳化剤
    「乳」という文字が入るが,卵黄,大豆などから作られていますので、牛乳アレルギーの原因とはなりません。
  • 乳酸菌
    「乳」という文字が入りますが、菌の名前です。牛乳アレルギーの原因にはなりません。しかし、「乳酸菌飲料」は乳製品で牛乳タンパクが含まれるため注意です。