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スキンケアで食物アレルギーは予防できる?

食物アレルギーがあるというママさんの報告が増えてきた。

離乳食が始まり、Twitterのタイムラインで同期赤ちゃんがアレルギー検査をして〇〇アレルギーがあったって話題を目にすることが多くなってきました。個人的にはアレルギーはどこから来るのだろう?母乳しか飲んでないのに何で小麦アレルギーが出るのだろう?ってところがずっと疑問でした。

かなりざっくり説明すると、アレルギーはアレルギーの原因物質を体内に取り込むことにより、アレルギー原因物質は体にとって悪い奴だと認識して、2回目以降アレルギーの原因物質が体に入ってくると吐きだしてしまえという反応です。蜂に刺されたら2回目が危ないと言われているように、食物アレルギーも2回目以降起きます。しかし、離乳食を食べはじめた赤ちゃんは、小麦や卵を自分の口から摂取したことはないはずです。では、アレルギーはどこから来たのか?それが個人的には疑問でした。

食物アレルギーは母乳経由?

では、赤ちゃんのアレルギーはどこから来るのでしょう?真っ先に思い浮かぶのはママさんからの母乳です。しかし、食物アレルギーガイドラインを見ても食物アレルギー予防のためにママさんが食事制限をすることは推奨されていません。

知っておきたいアレルギーマーチ

アレルギー界隈で少し前からアレルギーマーチという言葉が話題です。

 アレルギーマーチとは同愛記念病院小児科医長の馬場 実先生が提唱した言葉ですが、それによると
 「アトピー素因のある人に、アレルギー性疾患が次から次へと発症してくるようすをアレレギー・マーチ(アレルギーの行進)というものです。

典型的には、乳児期に牛乳、卵などの摂取により皮膚症状(湿疹やアトビー性皮膚炎)や消化器症状(下痢、腹痛、便秘など)がおこり、生後6カ月頃になると喘鳴、1~2歳になると呼吸困難も加わって気管支喘息発作をおこすようになります。
このころから食物抗原にかわってハウスダストなど吸入性抗原に感作されることが増えてきます。
気管支喘息は一部は7~8歳で治りますが、大部分は学齢期まで持ち越し、約70%が14~15歳までに治ります。残りは成人型気管支喘息に移行しますが、この間アレルギー性鼻炎が発症したり、じんま疹を経験することもあります。
このように次から次へとアレルギーが形を変えて、進行してゆく傾向があります。」
アレルギーの素因があれば早いうちからアレルギーの予防をしていく上で重要な考え方であると思います。

 このようにアレルギーは形を変えて進行していくとアレルギー専門の医師の間では考えられています。

食物アレルギーは皮膚から?

乳児アトピー性皮膚炎では、食物アレルゲン感作率が高く、湿疹が出てくる3~4ヵ月以降に増加すると考えられています。

アトピー性皮膚炎の総説でも、早期発症のアトピー性皮膚炎の多くは、湿疹出現の数週間から数か月後に特異的IgE抗体感作が起こることから感作の部位は皮膚である可能性が高いと述べられており、子供の食物アレルギーは腸管から誘発されるという説は現在下火になってきています。

ピーナッツオイルによる食物アレルギー

ピーナッツアレルギー発症の因子を検討し乳児期のピーナッツオイルを含むスキンケア用品の使用群にピーナッツアレルギー発症率が有意に高いことを報告した報告もあります。

日本でも加水分解小麦を使用した茶のしずく石鹸を使って小麦アレルギーが問題になりましたが、それと同じメカニズムです。

食事とアレルギーの関係

ピーナッツ食品購入量とピーナッツアレルギー発症との関連を検討し、家庭での1週間のピーナッツの購入量はピーナッツアレルギー発症児家庭でもっとも多かったことが分かっています。

この中で食品形態はピーナッツバターの購入量が問題であり、母子のピーナッッ摂取量とピーナッツアレルギー発症率には関連がなかったと結論づけられています。
ピーナッツバターは日常的な使用で机など周囲に残存しやすいと考えられている。

アレルギーを予防するために掃除が大切

環境中のピーナッツアレルゲン残存について検討し、アレルゲン除去にどのような洗浄法が適しているか検討した研究では、手洗い用石鹸(液・固形)による手洗い、市販のふき取り布によるテーブルの清掃ではアレルゲンは陰性で水のみ、抗菌手消毒液では、アレルゲンが30~50%に検出され残存していた。石鹸、洗剤による清掃が環境中のアレルゲン物質を除くのに適しているとしている。

スキンケアで食物アレルギーは予防できる?

乳児期は生理的に皮脂産生量や天然保湿因子が少なく、皮膚バリア機能が低下しています。特に、乾燥時期の皮膚乾燥が起きやすく、かゆみを伴うためひっかき傷ができやすいです。

スキンケアによる湿疹予防は、食物の経皮感作を防ぎ、即時型症状を含めた食物アレルギー発症予防にも役立つと考えられています。

おススメのスキンケア

個人的には、最近の過度なオーガニック信仰はスキンケアについてはいいものなのか?もしかしたら、天然食物由来のものがアレルギーを起こしている可能性も頭に入れてスキンケアを行うべきではないかと考えています。そういう意味ではワセリン塗布がベストな保湿方法では無いかな?そう考えています。

参考にした論文

経皮感作と予防 スキンケアの可能性 スキンケアで食物アレルギーは予防できるか
柴田 瑠美子(国立病院機構福岡病院 小児科)
日本ラテックスアレルギー研究会会誌 19巻2号 Page27-32(2015.12)